シリアスな内容なのに、なぜかクスッと笑えて、観終わったあとも心に残る映画があります。
若い頃は「テンポがいい」「勢いがある」と感じていた作品が、50代になった今、まったく違う意味で胸に刺さる──そんな経験はありませんか。
この記事では、
・シリアスなのに笑える映画が心に残る理由
・なぜ50代になると、その魅力がより深く分かるのか
・『48時間』『リーサル・ウェポン』など80〜90年代映画を例に
大人の視点で分かりやすく解説します。
「最近、軽すぎる映画は物足りない」
「笑えるけど、ちゃんと余韻が残る作品が観たい」
そんな方に向けた記事です。
── 80年代が生んだ「大人のバディムービー」という答え
※この記事は「50代になって映画の見え方が変わった」と感じる人に向けたシリーズの一つです。
「重い話なのに、なぜか楽しかった」
前回の記事で紹介した
シリアス × コミカルという80年代映画の魅力。
読み終えたあと、
「そうそう、あの感じだよな」
と、心のどこかが少し軽くなった方もいるのではないでしょうか。
実はこの感覚、
80年代映画が意図的につくり出していた映画の型なのです。
80年代に増えた「真逆の二人」という設定
80年代の映画、とくに印象的なのが
性格も立場も正反対の二人が組まされる物語です。
代表的なのが、前回の「次のおすすめ」で触れたこの3本。
- 48時間
- リーサル・ウェポン
- ブルース・ブラザース
共通しているのは、
最初から息が合っていないという点です。
■ 48時間:最悪の組み合わせから始まる信頼
刑事と犯罪者。
本来なら、同じ車に乗ることすらありえない二人。
映画『48時間』では、
この「ありえなさ」そのものが緊張感を生み、
同時に笑いにも変わっていきます。
仕方なく組んだ
→ ぶつかる
→ 反発する
→ 少しだけ理解する
この流れが、
観ている側の気持ちを自然に引き込んでくれるのです。
■ リーサル・ウェポン:笑いがあるから、重さに耐えられる
一方、『リーサル・ウェポン』は
より心の闇に踏み込んだ作品です。
主人公は、心に大きな傷を抱えた刑事。
放っておくと、物語はかなり重くなります。
そこで登場するのが、
家族思いで少しおしゃべりな相棒。
この存在があるからこそ、
観客は「重さ」から目を逸らさずにいられる。
👉 笑いは逃げ道ではなく、感情を受け止めるためのクッション
80年代映画は、それをよく分かっていました。
■ ブルース・ブラザース:ふざけているのに、なぜか真剣
一見すると完全なコメディ。
暴走する車、騒がしい音楽、突き抜けた演出。
でも物語の芯は、とてもシンプルです。
「やるべきことを、最後までやり切る」
この真っ直ぐさがあるから、
どれだけふざけていても、映画が軽くなりすぎない。
80年代映画らしい、
笑いと誠実さの絶妙なバランスです。
なぜ50代の今、しっくり来るのか
若い頃は、
「面白い」「テンポがいい」
それだけで観ていたかもしれません。
でも今あらためて観ると、
- 不完全な大人たち
- 失敗しながら続いていく関係
- それでも前に進く姿
こうした要素が、
自分の人生と重なって見えてくる。
👉 80年代映画は、大人になってから完成する映画
そう感じる人が多いのも、自然なことです。
次に観るなら、どれからいきますか?
もしまだ観ていない作品があるなら、
まずは気負わず、一本だけで構いません。
- 今日は少し刺激がほしい → 48時間
- 人間ドラマを味わいたい → リーサル・ウェポン
- とにかく元気をもらいたい → ブルース・ブラザース
どれを選んでも、
「シリアスなのに、なぜか後味がいい」
80年代映画らしさを、きっと感じられるはずです。
▶ 次回予告
次は、
「なぜ80年代映画は“男同士の物語”が多かったのか」
という視点から、もう一段深掘りしていきます。
映画は、時代の空気を映す鏡。
そこには、今の時代ではあまり描かれなくなった
「大人の関係性」がありました。
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