50代で重く響く映画『ダーティハリー』

80年代90年代映画

― 正義を貫くほど、孤独になる男

若い頃は「怖くて強引な刑事」だった

若い頃に観た
ダーティハリー
の印象は、とにかく強烈でした。

  • 乱暴
  • 強引
  • 何をするか分からない

「こんな刑事、現実にはいないだろう」
そう思いながら、
少し距離を置いて観ていた記憶があります。

正義というより、
暴力の象徴のように見えていた人も多いはずです。

50代になって最初に感じる違和感

ところが50代になって観返すと、
最初に感じるのは“怖さ”ではありません。

それは
この男が、あまりにも一人でいることです。

  • 同僚と分かり合えない
  • 上司とも衝突する
  • 市民からも理解されない

正義を貫こうとするほど、
周囲から孤立していく。

この構図が、
年齢を重ねた今は
妙にリアルに見えてきます。

正義感ではなく「疲れ」が見えてくる

若い頃は
「信念の強い男」
に見えていたハリー。

今は
無理を重ねてきた男
に見えます。

  • 妥協できない
  • 折れられない
  • だから休めない

正義を貫くために、
自分を削り続けてきた結果、
残ったのがこの姿なのではないか。

そう思えてしまうのです。

時代とのズレが、胸に刺さる

この映画には、
明確な“時代の空気”があります。

  • 法やルールが先行する社会
  • それについていけない現場
  • 正しさが評価されない現実

50代になると、
この「ズレ」は
映画の中だけの話ではありません。

仕事でも
家庭でも
社会でも

「正しいことをしているのに、報われない」
そんな経験を重ねてきた世代だからこそ、
ハリーの孤独が他人事に見えないのです。

この映画は、決して気持ちよく終わらない

『ダーティハリー』は、
観終わってスッキリする映画ではありません。

カタルシスはある。
しかし、後味は重い。

それは
正義が勝っても、孤独は消えない
という現実を突きつけてくるからです。

50代になると、
この後味の悪さこそが
「リアル」だと感じてしまいます。

50代だから分かる、この映画の怖さ

この映画が本当に怖いのは、
暴力でも犯罪でもありません。

「正しい人ほど、孤立していく可能性がある」

という事実です。

若い頃は
ヒーローに見えた男が、
今は
社会に居場所を失っていく大人
に見えてしまう。

だからこの映画は、
50代にこそ刺さるのです。

こんな人におすすめ

  • 若い頃に観て、印象が強く残っている
  • 正義や仕事について考えることが増えた
  • 勧善懲悪が少し空虚に感じる
  • 重くても、考えさせられる映画が好き

次におすすめの映画

同じく
「正しさ」と「孤独」 を描いた作品なら、

  • 『48時間』
  • 『リーサル・ウェポン』

この2本も、
50代で観ると見え方が大きく変わります。

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